水溜まり。

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うたかた

海を持ち上げたのはあなた
季節の端っこの方ばかり
つついていたのに

だから空はもう海で
海はまた空で

潮騒が上昇気流に乗って
どこまでもいってしまうよ

もこもこと、積乱雲
気がついた時には
溢れてしまった

水はまだ
あたたかい
生まれてきた場所を
思い出せるくらいに

やさしい
やさしい音で

潮騒が遠く
聴こえている
どこへ行っても
わたしをひとりに

あなた
言葉を失ってもまだ
歩いてゆけるの、












































| 12:40 | | comments(0) |
息を吐く


 
窓の外
ふるえていた風が
いつの間にか足元を這い回り
行き場をなくしてうろうろとしているので
夕刻、わたしは
ゆるやかな地平の傾斜に沿って
飛び込んでくるひかりの粒の中
内側へ少しずつ
丸く なっていく
  
そんな ふうにして 
またひとり
人がいなくなったと
音のないニュースの字幕は
寂しいことばかりを隠そうとするから
六畳の
畳の上では燃えはじめた陽の色が
どんどんと
濃くなっていく

目の、奥の奥の深くの方では
なにやら得体の知れない生き物が
騒ぎはじめているというのに
わたしはいつまで経っても
覚束ないまま


 
産声を上げない朝には
季節が
芽吹くことはなく
寄りかかる砂壁に
忘れてしまわないようにと貼り付けにした
思い出の四隅ばかりが
色褪せていってしまった

ぽろ と、畳の隙間には
どうしようもない程の砂粒
が散乱していて
わたしはほんとうに
ほんとうに
どうしようもなくなってしまう
から、

夕刻
にいつもわたしはひとり彷徨って
辿り着いたところで今よりも
少しだけちいさく丸くまるまりながら
息を 吐いている

 ふー 
と、陽が
地球の裏側に
落ちていくまで
息を 吐いている











































| 13:26 | | comments(12) |
街並み


反射
 

手を翳す
六月の太陽に腕が焼けていく

街並みを平らに
人指しゆびでなぞった跡を
わたしたちは
歩きはじめる

昨日、降った雨は
今日を濡らして
溢れかえる
水溜りの中のあなたが
弾けて ゆれた

走り去る
白いワゴン車
その後姿を追うように
解れていく
六月のわたしたち



  散光


斑模様の
空の向こうに
いつかわたし
行ってみたい

散っていく
若草の芽が
風と分かれて
そこここで
花を咲かせていた

野へ
歩いていく足裏の
温かさはどこか
懐かしい

反射 していく
パステルカラーの季節の色には
つい目を、細めてしまう

隣で
あなたがちいさく笑った
だからわたしも
笑ってみた



  静止


手を繋いだ
はじめての言葉で
わたしたちはまだ
無垢でいられた

陽が赤く 赤く
なれば今日も
落ちていく
群青色の
空の表皮

鉄塔の骨組みに
散らされた
光が細く
影絵の街に
広がっていく

わたしと
あなた
振り返れば
失くした言葉に
共に一瞬を
見つめていた

遠い、向こう側
膨れ上がった太陽が
名を変えて
山の後ろで
静止している

















































| 14:41 | | comments(0) |
日の生まれていく、日の、

月曜、
まどろみ。
喉元に触れる夕日には
失くしてまったことを
いくつか思い出す
手を、重ね合わせると
途端に夜が落ちてきた
おやすみの
言葉だけが乾いて響く
 
 
 
火曜、
あなたと性を入れ替える
あなたはわたしに
男だけが持つ雄々しさを教えてくれた
わたしはあなたに
女だけがもつ妖艶を
誰にも聞こえないように耳打ちをする
向かい合って背中を合わせる
見えないところが
見えないように
 
 
 
水曜、
季節に生まれた言葉を
いくつかさがす
見つけるたびに
うたを歌った
とてもやさしい、うただった
そんな、あなたは
幾度も暮れる日を
大きな手でたたむと
わたしに、そっと差し出し
思い出をくれた
 
 
 
木曜、
抱きしめ合うと
わたしもあなたになれた
あなたもわたしになれたと言い
それから
共に性を失った
何もかもが突然で
何もかもが自然に思えた
陽はまるく
限りなく、赤い
 
 
 
金曜、
眠れないわたしの代わりに
あなたが眠る
今にも落ちてきそうな
金色の月
あなたの髪の手触りに
再び現れるまどろみに
明日を忘れる
息を吐くと
白く滲んだ
 
 
 
土曜、
なかなか止まない雨が止んだ
束の間の晴れ
くちびるを伝う
あなたはわたしで
わたしがあなた
互いに
変わらないことを笑い合う
 
 
 
日曜、
愛してる、
それ以外の
すべてを忘れる
それだけあれば事足りると
無言の手が
わたしを掴む
見送る日が過ぎて
見つめる日が
巡り、はじまる
 
 
 






























| 12:46 | | comments(0) |
日に死んでいく

 、星積み
 

 
すべて、丸呑みにしてから
生みだしていく
新しい季節には、新しい
わたし、たち
 
 
茫洋と、夜は絶え間なく
膨らみ
その一瞬と、繋がり枝分かれしていく
螺旋には日を結び
絡ませている
 
高く、たかく、
どこまでも昇れたらよかったと、
星が生まれる
生まれてすぐに、落ちていく
 
 
 (  そこらじゅうに、人ごみ。ごみのような人の、ごみのごみ。誰も、死なない顔で笑っているひとつの渦を中心にして、ぐるぐるぐるぐる回り続けている。まるで星の、螺旋のよう、に、ぐるぐるぐるぐる、誰も、生きたような顔して、笑っている人ごみの中の、人のごみ 、 )
 
 
一過性の、感情を信じていたい
わたし、たち
 
眠れる、場所には世界中が埋もれて、
あなたと、あなたと、あなたと、あなたが、
下敷きになってまたひとり生まれていく
わたし、たち
 
おめでとう
という言葉さえ無くして日を刻む
千の粒に、日を刻む
 
 
日めくり、カレンダーには季節が嵌められ
それになぞられるように、背中で歩く
わたし、
たち暗転を、くりかえす
 
夜に、降る、星々の尾に轢き裂かれ
再生されないわたしと
星積み、上げていくわたしと
分離していく、世界とが
いつまでも混ざり合わないままで
ぐるぐる、ぐるぐる
ひとつの渦を、中心にして、
 
すべてを、丸呑み
していく度に増えていく
わたし、たちの星の砂
掴めば、流れて
 
 
手を結び、手を結ぶ
解く度に無かったと、なにもかも
大きすぎるもの程そのはらわたは
重たく、よじれる
 
一枚、一枚、日をめくる
巡る、わたし、たち
 
未だ星の降る夜には
積み上げている星の、
日の、残骸
 
 
明日にはわすれて
今日にはふるえる
 
見えないところでは
いつも、真新しい朝が
騒がしくないている
  
  































| 12:45 | | comments(0) |
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